塾の経営におけるトラブルまとめ

塾の経営におけるトラブルまとめ

塾の経営をしていると起こる、様々なトラブルとその対処法についてまとめました。思春期や反抗期の子供たちと向き合う塾では、ありがちなトラブルというのがあります。そういったトラブルへの対処の仕方によっては、塾の評判が上がったり下がったりするのも事実です。どんなトラブルが起こりやすいのか、事前に知っておき、心構えをしておきましょう。

生徒の勉強へのモチベーションが上がらない…

生徒の勉強へのモチベーションが上がらない

たくさんの子供たちが通う塾には、勉強に対してやる気のある生徒と、ない生徒がいます。中には全くやる気がなく、いつも雑談をしたりしてなんとか塾の時間をやり過ごしてしまいたいという子供もいるでしょう。そんな生徒のやる気をアップさせ、塾として親の期待に応えるにはどうしたらいいか、迷う先生やオーナーさんは多いでしょうか。

子供たちの勉強へモチベーションを上げるには3つの方法があります。1つ目は、成功体験をさせてあげること。やる気がないとは、すなわち苦手意識を持っているということです。小さなことでも、自分は思っていたよりできるかも!という気持ちを引き起こしてあげるんです。

わかりやすいのは、他の生徒よりもできたという自信です。確認テストで上位の成績になったり、計算問題が早かったり、漢字クイズが得意だったり…。まずは、得意分野を認めてあげるということが大切です。

2つ目は、先生のためにやろうと思わせること。先生が生徒から慕われている場合のみ効果がある方法ですが、勉強のやる気がない生徒は、雑談が多い分、先生との勉強以外でのコミュニケーションも多いことが多々ありますよね。手のかかる生徒程…というやつです。

その場合は、先生が生徒が勉強してくれたら嬉しい、してくれなかったら悲しいと少し大げさくらいに表現してあげましょう。そして、できたことは自分のことのように褒めてあげましょう。子供は素直ですから、好きな先生のためなら、仕方ない、やってやろうか…。という気持ちになってくれます。それができれば、勉強のきっかけを作った塾として、価値があるのではないでしょうか。

3つ目は、目的意識を持たせることです。目指す学校があるなら、その学校に合格するまでに必要なことを細かく分けて今年の目標・今月の目標・今週の目標まで落とし込みます。いきなり大きな目標だけ掲げても、遠すぎてやる気がでませんが、今週はこのページまでとか、この10個の単語、と区切ることで、着実にゴールである目標に近づくことができます。

ここで最も大事なのは、先生がその目標を作成するのではなく、子供自身に決めさせることです。させられている受動的な状態では、モチベーションも結果もついてきません。根気よく子供と対話しながら、目標を決めて、はじめだけでなく適宜そのゴールまでの道のりを意識させてあげましょう。

モンスターペアレントへの対応

モンスターペアレントへの対応

学校や塾などに対して、過剰に口出しをしてきたり、理不尽な要求や誹謗中傷を行う親のことを、モンスターペアレントと言います。塾に落ち度があって、正当にクレームを言う親とは違い、明らかにルール違反をする親や、自分の子だけ特別に扱ってほしいというような無理な要求をする親のことをそう呼びます。

自分の子供がかわいいあまりに、過保護となりモンスター化してしまう親も入れば、日ごろの職場や家庭でのストレスをぶつけてくる親もいます。理由はどうであれ、塾を経営するうえで、このような親に出会ってしまうのは、一番頭を悩ませるトラブルです。

モンスターペアレントからの要求には、例えば以下のようなものがあります。

  • クラス分けで、成績が満たない上位クラスに入れてほしい
  • ○○君とは別のクラスにしてほしい
  • 休んだ分、無償で授業をしてほしい
  • 塾の送り迎えをしてほしい
  • 授業料を滞納しているのに、授業を受けさせる
  • 成績が上がるまで無償で時間外に授業をしてほしい

このような理不尽な要求をしてきたら、モンスターペアレントである可能性が高いです。以下のような手順に従って、毅然とした態度で対応しましょう。

1.まずは、話を最後まで聞いて落ち着くのを待つ。

言いたいことをすべて言い切ったら、はじめは感情的になっていた人も、疲れて次第に落ち着きます。それを待ちましょう。対応するときは、2人以上で行うことをおすすめします。1人だと相手のペースに飲まれてしまう可能性がありますが、こちらが2人以上であれば、冷静に対応できることもあるからです。

2.ルールがあることや、特別扱いはできないという理由を冷静に説明する。

その際、簡単に「申し訳ありません」などと全面的に謝罪する言葉は避けましょう。落ち度がある部分については、「~~のことについては、申し訳ありません。ただ、~~はできません。」と毅然とした態度で接することが大切です。

モンスターペアレントは、簡単に要求を聞いてもらえたとなると、次々に要求を出してきます。クレームが面倒だからと、安易に特別な対応をしてしまうと、瞬く間に他の親へと特別扱いした事実が広まって、不公平感を与えてしまうことも考えられますよね。

3.あまりに酷い場合は、証拠を残す。

執拗に付きまとったり、要求の内容が酷いような場合には、話し合いの内容をメモにとる、録音するなどを申し出ましょう。実害があった場合など、後から弁護士に相談したときに、有利となる証拠を揃えておくんです。普通の人なら、話し合いを録音にとられるとなると、それだけで尻込みします。

録音やメモを拒否された場合でも、あとからメモを残したり、録音を隠し撮りしていても、証拠として成立する場合があります。くれぐれも、その内容を誰でも見られるインターネットなどで公開してはいけません。あくまでこちらは冷静に対応することが、最も重要です。

授業崩壊してしまった

授業崩壊してしまった

個別指導ではあまり聞きませんが、集団授業の塾では、一部の素行の悪い生徒から伝染し、元々まじめだった生徒まで授業に向き合わなくなってしまうということがあります。たった一人の生徒から、全体に波及するのは驚くほど早く、授業崩壊が起こってしまうと、ひとりの先生の力ではどうにもなりません。

そういった噂は、すぐに親にも伝わりますので、塾やめる生徒が続出したり、悪い評判がたってしまい、経営も難しくなりかねない重大な問題に発展します。このような問題を防ぐためには、素行の悪い生徒や、明らかにやる気のない生徒は、初めから入塾させないことです。

特に開校してすぐのときなどは、できるだけ多くの生徒を集めたいと思うでしょうが、このような生徒がその中に一人でもいると、塾全体の雰囲気が悪くなり、はじめから悪い評判が広がってしまうことにつながりかねません。

集団授業を行う塾では、入塾テストで一定の成績以上の子供だけを入学させることも一つの防衛策でしょう。塾によっては、春の時期以外の入塾を断っているところや、中3生からの入塾を断っているところもあります。

春の時期以外に入塾する生徒や、中3生という受験生になってから切羽詰まって、急に塾に入れる親は、計画性がなく教育にあまり関心がない場合が多いからです。普通は、3月や4月の時期から、計画的に塾に通わせて成績アップを行おうと考えますが、急な入塾をさせる親の場合は、家庭環境に問題があったり、家庭学習がゼロの状態だったりすることが多いからです。

そして、そのような親ほど、塾に過剰な期待をして成績をすぐにアップさせろと迫ったり、お金を払ったんだから成績は上がるはずだと、勘違いしている場合が多いです。そういった生徒には、生徒や親が納得してくれるよう、しっかりと断るためのルールや基準を設け、「うちでは預かりかねます」と断るのも一つの手段です。